第18回:AIに「こんな絵が欲しい」と伝えるコツ:画像プロンプトの基本

自宅書斎にてパソコンの画面を前にして画像プロンプトの基本を学んでいる技術系の大学生

「画像生成AIって面白そうだけど、一体どうやってAIに指示を出せばいいんだろう?」
「思った通りの絵が出てこない…」

せっかく画像生成AIを使ってみたのに、なかなか自分のイメージ通りの画像が出てこないと、ちょっぴり frustration(フラストレーション)を感じてしまいますよね。まるで、言葉が通じない外国人に何かを伝えようとしているような、もどかしい気持ちになるかもしれません。

でも、心配はいりません! 画像生成AIに「こんな絵が欲しい!」と正確に伝えるためには、ちょっとしたコツがあるんです。それは、AIが理解しやすい「言葉の魔法」を使うこと。このページでは、画像生成AI、特に絵を描く指示である「画像プロンプト」の基本的な書き方を、超初心者さんにも分かりやすく解説していきます。これらのコツを覚えれば、あなたもAIに対して、まるで熟練の画家のように、細かく指示が出せるようになりますよ!

1. なぜ「プロンプト」が重要なのか?AIとの意思疎通の第一歩

画像生成AIは、あなたが入力する「プロンプト(Prompt)」と呼ばれる指示に基づいて画像を生成します。プロンプトは、AIに対する「お絵描きの注文」のようなものです。もし、あなたが曖昧な指示しか出さなければ、AIも何を生成すればいいか分からず、期待外れの画像が出てきてしまうことがあります。

逆に、具体的で分かりやすいプロンプトを入力すれば、AIはあなたのイメージを正確に理解し、より理想に近い画像を生成してくれる可能性が高まります。プロンプトは、AIとの効果的なコミュニケーションの第一歩なのです。

2. 画像プロンプトの基本構成要素:何を伝えればいい?

画像生成AIに指示を出す際には、どんな要素を伝えれば良いのでしょうか?基本的な構成要素を見ていきましょう。

2-1. 描きたい「もの」(Object)

まず、画像の中に何を描いてほしいのかを明確に伝えましょう。

  • 例:「猫」「犬」「山」「海」「宇宙船」「中世の騎士」「未来都市」など

2-2. その「もの」の様子や特徴(Description / Attributes)

次に、その「もの」がどんな様子をしているのか、どんな特徴を持っているのかを具体的に伝えましょう。

  • 色: 「青い」「赤い」「金色に輝く」「パステルカラーの」
  • 形や大きさ: 「丸い」「細長い」「巨大な」「小さな」
  • 状態: 「走っている」「眠っている」「笑っている」「怒っている」「静かな」
  • 質感: 「フワフワの」「金属製の」「透明な」「ざらざらした」

2-3. 描かれる「場所」や「背景」(Setting / Environment)

「もの」がどこに存在するのか、どんな背景の中に描かれるのかを指定することも重要です。

  • 例:「森の中」「砂漠」「夜の街」「教室」「宇宙空間」「古い洋館」「明るいリビングルーム」

2-4. 表現の「スタイル」や「雰囲気」(Style / Atmosphere)

どんな絵のタッチで、どんな雰囲気の画像にしてほしいかを伝えましょう。

  • スタイル: 「イラスト」「写真」「油絵」「水彩画」「アニメ風」「3Dレンダリング」
  • 雰囲気: 「明るい」「暗い」「幻想的な」「コミカルな」「写実的な」「抽象的な」

2-5. その他の要素(Optional)

上記以外にも、必要に応じて以下のような要素を追加することで、さらに細かく指示できます。

  • アングル(視点): 「正面から見た」「上から見下ろした」「ローアングル」
  • ライティング(光の当たり方): 「強い太陽光」「柔らかな自然光」「スポットライト」
  • 構図: 「中心に配置」「右端に」「全体的に」
  • 感情: (登場人物がいる場合)「幸せそうな表情」「悲しそうな目」
  • 時代設定: 「19世紀の」「未来の」

3. 初心者向け!簡単なプロンプト作成例

沢山のプロンプトを前に慌てている画像生成AI

いくつかの例を見て、実際にどのようにプロンプトを作成すればいいのかイメージしてみましょう。

例1:かわいい猫のイラスト

  • もの:
  • 様子: かわいい、丸い目、短い足、オレンジ色の毛
  • 背景: ピンク色の花畑
  • スタイル: 手書き風のイラスト
  • プロンプト: 「かわいい丸い目の短い足のオレンジ色の猫が、ピンク色の花畑の中にいる手書き風のイラスト」

例2:未来都市の風景写真

  • もの: 未来都市
  • 様子: 高層ビルが立ち並ぶ、空飛ぶ車が行き交う、ネオンサインが輝く
  • 背景: 夕暮れ時
  • スタイル: リアルな写真
  • プロンプト: 「夕暮れ時の未来都市、高層ビルが立ち並び、空飛ぶ車が行き交い、ネオンサインが輝いているリアルな写真」

例3:勇敢な騎士の油絵

  • もの: 騎士
  • 様子: 鎧を身につけた、剣を持っている、凛々しい表情
  • 背景: 古い城の前、曇り空
  • スタイル: 重厚な油絵
  • プロンプト: 「鎧を身につけ剣を持った凛々しい表情の騎士が、曇り空の下の古い城の前に立っている重厚な油絵」

4. より良いプロンプトを書くためのコツ

基本的な要素を押さえるだけでなく、さらに一工夫することで、画像生成AIはあなたの意図をより深く理解し、クオリティの高い画像を生成してくれるようになります。

コツ1:「どんな風にしたくないか」も伝える

描いてほしいものを具体的に伝えるだけでなく、「〜ではない」「〜を含まない」といった否定的な要素も加えることで、AIの誤解を防ぐことができます。

  • 例:「赤い車、ただしスポーツカーではない」

コツ2:具体的な画材や技法を指定する

スタイルを指定する際に、「油絵風」だけでなく、「ゴッホのようなタッチの油絵」「印象派のような明るい水彩画」のように、具体的な画家や技法に言及することで、よりイメージに近いスタイルを指定できます。

コツ3:複数の要素を組み合わせる

一つのプロンプトに、描きたいもの、様子、背景、スタイルなど、複数の要素を詰め込むことで、より複雑でユニークな画像を生成できます。

コツ4:肯定的な言葉を使う

「暗くない森」よりも「明るい森」、「悲しくない猫」よりも「楽しそうな猫」のように、肯定的な言葉で表現する方が、AIはイメージを掴みやすい傾向があります。

コツ5:試行錯誤を恐れない

最初はなかなか思い通りの画像が出てこなくても、諦めずに色々なプロンプトを試してみることが大切です。少しずつプロンプトを修正していくことで、AIがあなたの意図を理解していくのが分かってくるはずです。

5. プロンプト作成に役立つツールやリソース

より効果的なプロンプトを作成するために役立つツールやリソースも存在します。

  • プロンプト例のギャラリー: 他のユーザーが作成したプロンプトと、それによって生成された画像を参考にすることができます。
  • プロンプト作成支援ツール: どのようなキーワードを組み合わせれば良いか、アイデアを提案してくれるツールもあります。
  • スタイルガイド: 代表的な絵画スタイルやアーティスト、写真のテクニックなどをまとめたガイドを参考に、プロンプトに含めることができます。

これらのツールやリソースを活用することで、プロンプト作成のスキルを効率的に向上させることができます。

6. 「言葉の魔法」で、あなたの想像力を解き放とう!

画像生成AIを使いこなす上で、「画像プロンプト」はまさに魔法の呪文のようなものです。今回ご紹介した基本とコツを意識してプロンプトを作成すれば、あなたの頭の中に眠る無限の想像力を、美しい画像として現実世界に Manifest(マニフェスト)させることができるでしょう。

さあ、あなたも「言葉の魔法」を操って、画像生成AIとのクリエイティブな冒険を始めてみませんか?

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