
前回の記事では、生成AIに「お願い」上手になるためのプロンプトの基本的な書き方を学びました。今回は、学んだプロンプトの書き方を実際に活用して、日常生活で役立つアイデアをChatGPTに考えてもらいましょう!
今回のテーマは、毎日の悩みの一つである「今日の献立」です。「何を作ろうかな…」「冷蔵庫にあるもので何ができるかな…」と頭を悩ませることはありませんか?そんな時こそ、ChatGPTの出番です!
プロンプトを上手に使うことで、ChatGPTはあなたの頼れる献立プランナーになってくれます。冷蔵庫の食材や、作りたい料理のジャンル、調理時間など、あなたの状況に合わせて、様々なアイデアを提案してくれるんですよ。
1.プロンプトで生成AIの性能を引き出すコツ
それでは、ChatGPTに「今日の献立」を考えてもらうための実践的なプロンプトの書き方と、さらにアイデアを引き出すためのコツを紹介します!
1−1. 基本のプロンプトで献立を提案してもらう
まずは、基本的なプロンプトでChatGPTに今日の献立を提案してもらいましょう。
- プロンプト例1: 今日の夕食の献立を提案してください。
これだけでも、ChatGPTはいくつかの献立のアイデアを出してくれるはずです。しかし、これだけではあなたの好みや冷蔵庫の状況は考慮されません。
1−2. 冷蔵庫の食材を考慮した献立を提案してもらう
次に、冷蔵庫にある食材をプロンプトに含めてみましょう。
- プロンプト例2: 冷蔵庫に豚肉、玉ねぎ、人参があります。これらの食材を使った今日の夕食の献立を提案してください。
このように、具体的な食材を伝えることで、ChatGPTはそれらを活用したレシピを提案してくれる可能性が高まります。
1−3. 好みや希望の料理ジャンルを指定する
好きな料理や作りたい料理のジャンルをプロンプトに加えることで、さらにあなたの好みに合った献立を提案してもらえます。
- プロンプト例3: 冷蔵庫に鶏もも肉とキャベツがあります。和食の夕食の献立を提案してください。調理時間は30分以内でお願いします。
ここでは、「和食」というジャンルと「調理時間30分以内」という制約を加えてみました。
1−4. さらに詳細な条件を追加して、アイデアを引き出す
より具体的な条件を追加することで、ChatGPTはさらにパーソナライズされた献立を提案してくれます。
- プロンプト例4: 冷蔵庫に鮭の切り身が2切れ、ほうれん草、しめじがあります。ヘルシーで、調理時間20分以内の夕食の献立を提案してください。できれば、簡単に作れる副菜も一つ教えてください。
ここでは、「ヘルシー」「調理時間」「副菜」という条件を追加しました。
実際にChatGPTに質問してみました
このプロンプトで実際にChatGPTに質問を投げかけてみたところ、以下のような回答が得られました。
具体的な指示をプロンプトに盛り込むことで、希望する回答を得られる確立が高まります。

はい、料理の専門家としておすすめの献立をご提案します。
🥘メイン:鮭とほうれん草・しめじのバター醤油ソテー(調理時間:約15分)
材料(2人分):
- 鮭の切り身…2切れ
- ほうれん草…1/2束
- しめじ…1/2パック
- バター…10g
- 醤油…大さじ1
- 酒…大さじ1
- 塩・こしょう…少々
- 小麦粉(薄力粉)…適量(鮭に軽くまぶす用)
作り方:
- 鮭に軽く塩・こしょうし、小麦粉を薄くまぶす。
- ほうれん草はざく切り、しめじは石づきを取って小房に分ける。
- フライパンにバターを熱し、鮭を皮目から焼く(中火、両面各3分程度)。
- 鮭を端に寄せ、しめじを入れて炒める。火が通ったらほうれん草を加える。
- 酒と醤油を回しかけ、全体をさっと炒め合わせて完成。
🥗副菜:豆腐とわかめのごまポン酢サラダ(調理時間:約5分)
材料(2人分):
- 絹ごし豆腐…1/2丁(150g程度)
- 乾燥わかめ…ひとつまみ(水で戻す)
- きゅうり…1/2本(薄切り)※あれば
- ポン酢…大さじ2
- ごま油…小さじ1
- 白ごま…少々
作り方:
- 豆腐は食べやすく切って水気を軽く切る。
- わかめときゅうりを加えて混ぜる。
- ポン酢+ごま油をかけ、白ごまをふって完成。
✅ポイント:
- 鮭に小麦粉をまぶすことで、旨みを閉じ込めつつふっくら仕上がります。
- 副菜は火を使わず、混ぜるだけで簡単&低カロリー。
- 栄養バランスも良く、疲れた日にもぴったりの献立です。
ご希望に沿って、20分以内で作れるヘルシーな夕食に仕上げています。お好みでレモンや七味を添えても美味しいですよ!
とのことでした。これを元にして冷蔵庫にある具材でおいしい料理が作れてしまいますよね。
2. ChatGPTからさらにアイデアを引き出すための実践術

ChatGPTは、一度のプロンプトで完璧な答えを出すとは限りません。より多くの、そしてあなたの希望に近いアイデアを引き出すには、対話形式でプロンプトを工夫していくことが重要です。
実践術1:複数の候補を提案してもらう
一つの献立だけでなく、複数の候補を提案してもらうことで、選択肢が広がり、新たな発見があるかもしれません。
- プロンプト例: 冷蔵庫に卵と豆腐があります。これらの食材を使った、簡単でヘルシーな昼食のアイデアを3つ提案してください。
実践術2:具体的なレシピのステップを聞く
提案された献立が気に入ったら、具体的なレシピの作り方をChatGPTに尋ねてみましょう。
- プロンプト例: 先ほど提案してくれた「鶏肉と野菜のオイスターソース炒め」の詳しいレシピを教えてください。
実践術3:苦手な食材やアレルギーを伝える
苦手な食材やアレルギーがある場合は、事前にプロンプトで伝えておくことで、それらを避けた献立を提案してもらえます。
- プロンプト例: 夕食の献立を考えてください。魚介類は苦手です。
実践術4:調理器具の制約を伝える
使える調理器具に限りがある場合(例:オーブンがない、電子レンジのみなど)、それもプロンプトに含めておくと良いでしょう。
- プロンプト例: 電子レンジだけで作れる、一人分の簡単な夕食のアイデアを提案してください。
実践術5:季節やイベントに合わせた提案
季節の食材や、誕生日やクリスマスなどのイベントに合わせた献立を提案してもらうことも可能です。
- プロンプト例: もうすぐバレンタインデーです。特別な日のディナーにぴったりの、簡単でおしゃれなレシピを提案してください。
3. ChatGPTはあなたの頼れる「アイデア出しパートナー」
今回のテーマ「今日の献立」以外にも、ChatGPTは様々なアイデア出しの場面であなたの強力なパートナーになってくれます。
- 旅行の計画: 行きたい場所や期間、予算などを伝えて、おすすめのプランを提案してもらう。
- 趣味のアイデア: 新しい趣味を見つけたいときに、興味のある分野を伝えて、いくつか提案してもらう。
- プレゼント選び: 贈る相手や予算、関係性などを伝えて、ぴったりのプレゼントを選んでもらう。
- ブログ記事のネタ出し: 書きたいテーマやターゲット層を伝えて、記事のアイデアを提案してもらう。
このように、プロンプトを上手に使いこなすことで、ChatGPTはあなたの創造性を刺激し、新たな発見や解決策をもたらしてくれるでしょう。
まずは、毎日の献立作りから、ChatGPTとの「アイデア出し」を楽しんでみてくださいね!
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参考情報
- 大阪大学 SLiCS:生成AIの基本
- Develop Solutions:生成AIのプロンプトとは?書き方のコツやそのまま使える例をご紹介
- OpenAI:ChatGPT
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